はじめに
秋は太刀魚釣りの絶好のシーズンです。気温の下がりとともに、太刀魚の活性が高まり、サーフなどの浅瀬に接岸してきます。この時期、ショアからのタチウオゲームが最盛期を迎えます。今回は秋のサーフでの太刀魚狙いについて、ポイントやテクニックなどを詳しくご紹介します。初心者からベテランまで、自分なりの楽しみ方を見つけていただければ幸いです。
狙い時と狙い場所
まずは太刀魚が狙える時間帯とポイントについて解説します。サーフでの太刀魚釣りは、時間帯を選ぶことがカギとなります。
朝夕のマズメ時
太刀魚は日の出前後と日没前後の1~2時間がもっとも活性が高まります。この時間帯を”マズメ”と呼び、サーフでの太刀魚ゲームの狙い目となります。朝方は日の出から2時間程度、夕方は暗くなる1時間前からがピークタイムです。
マズメ時は太刀魚の食欲が滋賀しており、この時間帯にルアーやエサに反応しやすくなります。潮の動きも活発になるため、餌の流れが増え、太刀魚が浅場に近付きやすくなるのです。
夜間の常夜灯周辺
夜間は太刀魚の活性がやや低下しますが、人工の光源がある場所では狙い目になります。例えば漁港の防波堤に設置された常夜灯の周辺では、太刀魚が光に集まる習性があり、釣れる可能性が高くなります。
ルアーを光の当たる範囲に投げ込み、ゆっくりとした動きで太刀魚を誘うのがコツです。光源付近は餌も多く集まるため、太刀魚も付いてくると考えられます。
狙い場所の選び方
太刀魚を狙う場所は以下のようなポイントがおすすめです。
- 防波堤やサーフの先端部
- 潮通しの良い場所
- 岩場や堤防が複雑に入り組んでいる場所
- 河川の流入する場所
- 水深4m以上の場所
潮通しが良ければ、太刀魚が接岸しやすくなります。また、岩場や堤防が複雑な場所では、太刀魚が隠れ場所や待機場所を選びやすいと考えられます。釣れるポイントは年々変化しますので、釣りマップアプリやSNSで最新の情報をチェックするのがおすすめです。
釣り方とタックル
次に具体的な太刀魚の釣り方とおすすめのタックルをご紹介します。ワインド、テンヤ、ウキ釣りなど、さまざまな釣り方があります。
ワインド釣り
ワインド釣りは、ジグヘッドにワームを装着したリグを使い、ロッドを上下に小刻みに動かして誘うスタイルです。ダートアクションでワームに激しいアクションを与え、太刀魚の食欲を刺激します。
おすすめのロッドは長めのブランクスのスピニングロッド。リールはドラグ力とラインキャパの大きなものを選びましょう。東日本では30lb以上のPEライン、太いリーダーが必要不可欠です。ジグヘッドは15~25gがメインとなります。
ワインド釣りのおすすめタックル | |
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ロッド | シマノ ポイズンアドレナ 1053M |
リール | シマノ ツインパワーSW 8000HG |
ライン | シマノ オシア EX8 PE 4号(45lb) |
リーダー | フロロカーボン 50lb |
ジグヘッド | ZEE SOURCE VJ-65 |
ワーム | ガンクラフト ラバージグ 4.8インチ |
テンヤ釣り
テンヤ釣りは、重めの遠投タイプのテンヤを使い、太刀魚の隠れ家周辺を狙う釣り方です。朝夕のマズメ時に有効で、沖合の堤防から狙うのがおすすめです。
タックルは、テンヤ対応の長めのロッドとスピニングリール、50lbを超えるブレイドラインが適しています。テンヤはケミホタル付きの中通しタイプを選び、エサにキビナゴを使うと太刀魚に有効です。
ウキ釣り
ウキ釣りは、夜間の常夜灯付近などで狙う太刀魚釣りの定番スタイルです。小型のウキ、エサに生きエビなどを使い、ライトに集まる太刀魚をあわせます。
ロッドは柔らかめの物が良く、浜ナンバロッドなどが適しています。リールはスピニングリールを選びましょう。電気ウキも用意すると夜でも見やすくなります。
ルアー選び
サーフでの太刀魚狙いに適したルアーを紹介します。遠投性に優れ、ゆっくりと動かせるルアーが基本です。
メタルジグ
メタルジグはサーフタチウオゲームの定番ルアーです。遠投性に優れ、フォールのスピードを調整しやすく、スローな誘いが可能です。20~40gが太刀魚狙いに適しています。
おすすめはスロージグタイプで、グローや夜光塗料入りのカラーが有効。ケイムラやマットピンクなども反応が良いでしょう。具体的な人気モデルは以下の通りです。
- シマノ エクスセンス サイレントアサシン
- テイルウォーク ヤミージグTG
- Zeake Sビット
- メジャークラフト ジグパラスロー
バイブレーション
バイブレーションも太刀魚から見つけやすく、波の音に紛れるため、サーフで有効なルアーです。スローで淀みのあるリトリーブが効果的で、30~60gのウェイトがおすすめです。
ストレートラインを基本に、時折ロッドを軽く叩いてアクションを変えるのがコツ。カラーは太刀魚の警戒心を考えれば、シンプルなナチュラルカラーが無難です。
ミノー
浅場を狙う場合はミノーも打開策になります。シャローなディップ気味のアクションが太刀魚を誘います。カラーは夜光やケイムラ、ピンクなど目立つものを選びましょう。サスペンドミノーを使えば、フォール時のポーズが魅力的です。
釣り方のコツ
ここまでの内容を踏まえ、実際の釣り方のコツを解説します。
キャストとリトリーブ
まずはサーフから太刀魚の潜む水深4m以上の場所にルアーを投げ込みます。その後は太刀魚の居る層まで沈めてから、ゆっくりとしたテンポでリトリーブを行います。
リトリーブの間隔は1回に10cm程度が目安で、最低でも1秒おきにラインを少し巻き取ります。そのスピードでルアーを泳がせると、太刀魚に違和感なく食わせることができます。
フォール時の狙い撃ち
太刀魚はフォール時にルアーを狙いやすい傾向があります。メタルジグなどでは、フォール中に一時止めをいれると、狙い撃ちされる確率が高くなります。またこの時、ラインにブレーキをかけてスピードコントロールすると、フッキングしやすくなります。
アタリへの対応
太刀魚のアタリは、スムーズな引き込みから、カツンと強いアタリまで様々です。フワフワとしたアタリの場合は、早めのフッキングが重要。一方、強烈なアタリが来た時は、ラインがたるむのを待ってからフッキングを入れましょう。
シャクリを効かせるコツは、フッキングを入れた後にすぐに手返しをしないことです。太刀魚がしっかりとフックを食らい込ませるまで、少し待つ必要があります。
まとめ
秋のサーフゲームで太刀魚を狙うには、時間帯と場所を見極めることが肝心です。朝夕のマズメ時やナイトゲームで、防波堤や離岸流といったポイントを攻めましょう。メタルジグやバイブレーション、ミノーなどをスローに操り、フォール時の動きを意識するのがコツです。キャスト→落下→ゆるやかなリトリーブを基本に、時折フォールさせるよう工夫しましょう。太刀魚の引きは強烈なので、しっかりしたタックルが不可欠です。狙い方を工夫しながら、秋の味覚を思う存分堪能してください。